絶縁抵抗は「電気が漏れていないか」を数値で示す、検査の主役です。使用電圧と対地電圧によって最小値が3段階に決められています。ここは数値を丸暗記する価値がある分野です。
先生、絶縁抵抗って結局なにを測ってるんですか?
抵抗って言われると、電熱線みたいなのを想像しちゃう。
逆よ。絶縁抵抗は「漏れにくさ」を測るの。
値が大きいほど電気が漏れていない、つまり良い状態。
0に近づくほど危険ということね。
測る場所は2つあります。電路と大地の間、そして電線相互間。
片方だけでは検査になりません。
ふぇぇ〜、2種類も測るんですかぁ…。
大地との間は「地面に漏れていないか」、電線どうしの間は「線と線の間で短絡しかけていないか」。
守るものが違うのよ。
で、いくつ以上ならセーフなの?
3段階よ。
使用電圧300V以下のうち対地電圧150V以下なら0.1MΩ以上。
使用電圧300V以下でその他のものは0.2MΩ以上。
使用電圧が300Vを超えるものは0.4MΩ以上。
ポイントは「使用電圧」と「対地電圧」を混同しないことですね。
単相3線式100/200Vの200V回路は、使用電圧200Vですが対地電圧は100Vです。
えっ、200Vなのに対地電圧は100V?
どういうこと?
単相3線式は中性線が接地されているの。
だから外側の電圧線と大地の間は100V。
結果として、200V回路でも対地電圧150V以下なので、必要な絶縁抵抗は0.1MΩ以上でよいわ。
一方で三相3線式200Vは対地電圧が200Vになりますから、150Vを超え、必要値は0.2MΩ以上です。
同じ200Vでも判定が変わります。
うぅ〜ん…同じ200Vでも中身が違うんですねぇ。
ましろ、そこで引っかかりそうですぅ。
ふふ、そこを引っかけるのが試験なのよ。
だから「使用電圧で段を決め、150V以下かどうかで枝を決める」と手順化しておくと安心ね。
測るときのコツもあるんですか?
電線相互間を測るときは、負荷となる電気機器を取り外し、点滅器はすべて入にします。
電路と大地間を測るときは、機器を接続したまま、点滅器を入にして測ります。
そして測定前には必ず開閉器を開いて停電させること。
これを忘れると全部が台無しよ。
確認クイズ
単相3線式100/200V回路のうち、200Vのエアコン専用回路の電路と大地との間の絶縁抵抗値として、電気設備技術基準で定められた最小値はどれか。
- 0.1MΩ
- 0.2MΩ
- 0.4MΩ
- 1.0MΩ
こたえを見る
正解: 1. 0.1MΩ
単相3線式100/200Vは中性線が接地されているため、200V回路であっても対地電圧は100Vです。使用電圧300V以下かつ対地電圧150V以下にあたるので、必要な絶縁抵抗値は0.1MΩ以上となります。2の0.2MΩは対地電圧が150Vを超える場合 (三相3線式200Vなど)、3の0.4MΩは使用電圧が300Vを超える場合の値です。