竣工検査は、やみくもに測ればよいのではありません。「電気を流す前にやること」「流してから確かめること」がはっきり分かれています。順序には理由があります。
先生、検査ってどれからやってもいいんですか?
とりあえずスイッチ入れて、光ったらOK!
じゃダメ?
それが一番危ないパターンね。
竣工検査には決まった順序があるの。
目視点検、絶縁抵抗測定、接地抵抗測定、導通試験、そして最後に通電試験よ。
つまり、通電試験は最後の仕上げで、それまでは電源を切ったまま進めるという理解で合っていますか?
そのとおり。
前の4つはすべて停電状態で行うの。
理由は2つ。
感電を防ぐこと、そして測定器を壊さないことよ。
えっ、測定器も壊れちゃうんですかぁ?
補足すると、絶縁抵抗計は自分で直流電圧を発生させて測る計器です。
充電中の電路に当てると、正しい値が出ないどころか計器を傷めます。
なるほど!
通電したまま絶縁を測るのは、試合中にコートの床を張り替えるようなもんじゃん。
ふふ、その喩えはわかりやすいわね。
じゃあ最初の目視点検は何を見ると思う?
うーん…配線が見た目でおかしくないか?
ネジがゆるんでないか、とか?
ええ。
器具の取り付け状態、電線の太さや種類、外傷、接続部のゆるみ。
測定器を出す前に、目と手で確かめられることは全部やっておくの。
その次が絶縁抵抗測定、接地抵抗測定、導通試験。
導通試験は回路計の抵抗レンジで行うので、やはり停電が前提です。
順番、覚えられるかなぁ…「見て、絶縁、接地、導通、最後に電気」…うぅ〜ん、呪文みたいですぅ。
「電気を流す前に、危ないところを全部つぶす」と考えれば自然に並ぶわ。
最後の通電試験で、初めてスイッチや器具が正しく動くかを確認するのよ。
よっしゃ、わかった。
安全を確かめてから電気を入れる。
逆はぜったいダメ。
通電試験では、点滅器の動作、コンセントの極性、電動機の回転方向なども確認します。
ここで初めて「使える設備」になるわけですね。
確認クイズ
低圧屋内配線の竣工検査を行う場合、一般に最も適切な検査の順序はどれか。
- 通電試験 → 目視点検 → 絶縁抵抗測定 → 接地抵抗測定 → 導通試験
- 目視点検 → 絶縁抵抗測定 → 接地抵抗測定 → 導通試験 → 通電試験
- 絶縁抵抗測定 → 通電試験 → 目視点検 → 導通試験 → 接地抵抗測定
- 導通試験 → 通電試験 → 絶縁抵抗測定 → 目視点検 → 接地抵抗測定
こたえを見る
正解: 2. 目視点検 → 絶縁抵抗測定 → 接地抵抗測定 → 導通試験 → 通電試験
目視点検 → 絶縁抵抗測定 → 接地抵抗測定 → 導通試験 → 通電試験が正しい順序です。絶縁抵抗測定・接地抵抗測定・導通試験はいずれも電源を切った状態で行うため、電気を流す通電試験は必ず最後になります。通電したまま絶縁抵抗計や回路計の抵抗レンジを使うと、感電の危険があるうえ、正しい測定値も得られず計器を傷めます。