分流・分圧とキルヒホッフの法則

キルヒホッフの電流則・電圧則から、並列回路での電流の分かれ方と直列回路での電圧配分を導き、公式の向きを間違えないコツをまとめます。

編集・検証: 第二種電気工事士スタディ編集部 公式情報: 一般財団法人 電気技術者試験センター 制作・検証方針

電流はどう分かれ、電圧はどう分け合われるのか。回路を「読む」ための2つの法則、キルヒホッフの法則を押さえます。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

並列回路で、電流はどっちにどれくらい流れるんですかぁ? 半分こ、じゃないですよね。

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

ふふ、鋭い疑問ね。
抵抗が違えば分け方も違うわ。
それを説明するのがキルヒホッフの法則よ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

第1法則は電流則。
回路のある1点に流れ込む電流の和と、流れ出る電流の和は等しい。
要するに電流は途中で消えたり湧いたりしません。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

分かれた道が合流すれば、元の量に戻るってことね。
川と同じじゃん。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

そのとおり。
そして第2法則は電圧則。
閉じた回路をひと回りすると、電源の起電力の和と電圧降下の和が等しくなります。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

…電源が押し上げたぶんを、抵抗が全部使い切って戻ってくる、みたいな?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

その感覚で合っているわ。
エネルギーの帳尻がきちんと合う、ということね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

では実用的な分流の公式。
並列の2本に電流 I が入ってくるとき、R1 に流れる電流は I × R2 ÷ (R1+R2) になるわ。

戸倉 ジャスミン(びっくり) 戸倉 ジャスミン

えっ、R1 を求めたいのに R2 が上に来るの? 逆じゃない?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

それでいいの。
抵抗が小さいほうに電流はたくさん流れる。
だから相手の抵抗が分子に来るのよ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

…あ、それ私も補足しようとしていました。
数字で確かめましょう。
全体で6A、2Ωと4Ωの並列。
2Ω側は 6 × 4 ÷ 6 = 4A、4Ω側は 6 × 2 ÷ 6 = 2A。

雪村 ましろ(笑顔) 雪村 ましろ

ほんとだ、小さい抵抗のほうに多く流れてる。
合わせて6Aで、第1法則ともぴったりですね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

次は分圧。
直列は逆で、抵抗が大きいほうに大きな電圧がかかるの。
V1 = V × R1 ÷ (R1+R2) よ。

戸倉 ジャスミン(笑い) 戸倉 ジャスミン

100Vで30Ωと20Ωの直列なら…30 ÷ 50 で60V と、20 ÷ 50 で40V か。
足すと100V、ぴったりだ!

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

よくできました。
「並列は相手の抵抗、直列は自分の抵抗」。
この対比で覚えると混ざらないわ。

戸倉 ジャスミン(笑い) 戸倉 ジャスミン

よっしゃ、これで並列と直列の分け方を取り違えなくて済む!

確認クイズ

9A の電流が、3Ω と 6Ω の並列回路に流れ込んでいる。3Ω の抵抗に流れる電流[A]はいくらか。

  1. 3A
  2. 4.5A
  3. 6A
  4. 9A
こたえを見る

正解: 3. 6A

分流の公式より、3Ω 側に流れる電流は 9 × 6 ÷ (3+6) = 9 × 6 ÷ 9 = 6A です。分子に来るのは相手側の抵抗(6Ω)である点に注意しましょう。残りの 6Ω 側には 9 × 3 ÷ 9 = 3A が流れ、合計 9A で元の電流と一致します。抵抗が小さい 3Ω 側により多くの電流が流れる、という感覚とも合っています。

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