交流の基礎

正弦波・周期と周波数(50Hz/60Hz)・最大値と実効値(Vm=√2×V)・平均値。直流とは違う交流特有の考え方を整理します。

編集・検証: 第二種電気工事士スタディ編集部 公式情報: 一般財団法人 電気技術者試験センター 制作・検証方針

家庭のコンセントに来ているのは交流。プラスとマイナスが絶えず入れ替わる電気です。周波数や実効値という交流特有の考え方を学びましょう。

戸倉 ジャスミン(びっくり) 戸倉 ジャスミン

ちょっと待って。
コンセントの電気って、プラスとマイナスが入れ替わってるの? じゃあ何ボルトか決まらなくない?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

素晴らしい疑問ね。
まさにそこが交流の面白いところ。
コンセントに来ているのは交流、時間とともに大きさも向きも変わる正弦波なの。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

電池のように向きが変わらないものは直流。
交流は1秒間に何回波を繰り返すかで周波数が決まり、単位はヘルツ[Hz]です。

雪村 ましろ(うるうる) 雪村 ましろ

日本は50Hzと60Hzがあるって聞いたことがあります…ふぇぇ〜、なんで2つもあるんですかぁ?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

歴史的な経緯ね。
おおまかに東日本が50Hz、西日本が60Hz。
試験ではこの2つの数字が普通に出てくるから、覚えておいて。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

補足すると、1回の波にかかる時間を周期といって、T = 1 ÷ f。
50Hz なら 1 ÷ 50 = 0.02秒、つまり20ミリ秒です。

戸倉 ジャスミン(びっくり) 戸倉 ジャスミン

1秒に50回も入れ替わってるの!? 目にも留まらぬ速さじゃん。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そして本題。
波の高さは刻々と変わるのに、なぜ「100Vのコンセント」と言えるのか。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

…あ、平均をとってる、とか?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

惜しい。
使うのは実効値よ。
同じ抵抗に流したとき、直流と同じ発熱をする交流の値、それが実効値なの。

戸倉 ジャスミン(笑い) 戸倉 ジャスミン

つまり「働きが同じなら同じ電圧とみなす」ってこと? なるほど、実力主義だ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

最大値と実効値の関係はVm=√2×V。
実効値100Vなら、最大値は 1.41 × 100 で約141V まで振れています。

雪村 ましろ(びっくり) 雪村 ましろ

えっ、100Vのコンセントって、瞬間的には141Vにもなってるんですか!?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そういうことね。
だから200V回路なら最大値は約283Vになるわ。
絶縁を考えるうえでは、この最大値が効いてくるの。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

なお平均値という指標もあって、正弦波では実効値のおよそ0.9倍。
100Vの実効値なら平均値は約90Vです。
実効値と混同しないようにしましょう。

戸倉 ジャスミン(笑顔) 戸倉 ジャスミン

えへへ、交流ってただの電気だと思ってたけど、意外と奥が深いね。

確認クイズ

実効値 200V の正弦波交流電圧の最大値[V]は、およそいくらか。

  1. 約141V
  2. 約180V
  3. 約283V
  4. 約346V
こたえを見る

正解: 3. 約283V

最大値 = √2 × 実効値 なので、1.41 × 200 ≒ 283V です。選択肢1は実効値100Vのときの最大値、選択肢4は √3(約1.73)を掛けてしまった場合の値です。交流で使う係数は √2 ≒ 1.41(単相の最大値と実効値)と √3 ≒ 1.73(三相の関係)の2つがあり、混同しないよう区別しておきましょう。

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