家庭のコンセントに来ているのは交流。プラスとマイナスが絶えず入れ替わる電気です。周波数や実効値という交流特有の考え方を学びましょう。
ちょっと待って。
コンセントの電気って、プラスとマイナスが入れ替わってるの? じゃあ何ボルトか決まらなくない?
素晴らしい疑問ね。
まさにそこが交流の面白いところ。
コンセントに来ているのは交流、時間とともに大きさも向きも変わる正弦波なの。
電池のように向きが変わらないものは直流。
交流は1秒間に何回波を繰り返すかで周波数が決まり、単位はヘルツ[Hz]です。
日本は50Hzと60Hzがあるって聞いたことがあります…ふぇぇ〜、なんで2つもあるんですかぁ?
歴史的な経緯ね。
おおまかに東日本が50Hz、西日本が60Hz。
試験ではこの2つの数字が普通に出てくるから、覚えておいて。
補足すると、1回の波にかかる時間を周期といって、T = 1 ÷ f。
50Hz なら 1 ÷ 50 = 0.02秒、つまり20ミリ秒です。
1秒に50回も入れ替わってるの!? 目にも留まらぬ速さじゃん。
そして本題。
波の高さは刻々と変わるのに、なぜ「100Vのコンセント」と言えるのか。
…あ、平均をとってる、とか?
惜しい。
使うのは実効値よ。
同じ抵抗に流したとき、直流と同じ発熱をする交流の値、それが実効値なの。
つまり「働きが同じなら同じ電圧とみなす」ってこと? なるほど、実力主義だ。
最大値と実効値の関係はVm=√2×V。
実効値100Vなら、最大値は 1.41 × 100 で約141V まで振れています。
えっ、100Vのコンセントって、瞬間的には141Vにもなってるんですか!?
そういうことね。
だから200V回路なら最大値は約283Vになるわ。
絶縁を考えるうえでは、この最大値が効いてくるの。
なお平均値という指標もあって、正弦波では実効値のおよそ0.9倍。
100Vの実効値なら平均値は約90Vです。
実効値と混同しないようにしましょう。
えへへ、交流ってただの電気だと思ってたけど、意外と奥が深いね。
確認クイズ
実効値 200V の正弦波交流電圧の最大値[V]は、およそいくらか。
- 約141V
- 約180V
- 約283V
- 約346V
こたえを見る
正解: 3. 約283V
最大値 = √2 × 実効値 なので、1.41 × 200 ≒ 283V です。選択肢1は実効値100Vのときの最大値、選択肢4は √3(約1.73)を掛けてしまった場合の値です。交流で使う係数は √2 ≒ 1.41(単相の最大値と実効値)と √3 ≒ 1.73(三相の関係)の2つがあり、混同しないよう区別しておきましょう。