電線の接続は、電気工事のなかでも事故に直結する重要な作業です。電気設備技術基準の解釈が定める接続の原則を確認しましょう。
先生、電線どうしをつなぐとき、ねじってテープを巻けばいいのかなぁって思ってたんですけど…そんな単純じゃないですよねぇ?
いい着眼点ね、ましろさん。電線の接続には法令できちんとルールが決められているの。
大きく4つの原則があるわ。
先生、質問があります。
その4原則、順番に整理していただけますか。
ええ。
1つ目、電線の電気抵抗を増加させないこと。
接続部だけ抵抗が高いと、そこで発熱して火災の原因になるのよ。
あー、細い道に車が集中すると渋滞して熱くなるみたいな?
…その喩え、意外と的を射ているのが悔しいですね。
電流が同じでも抵抗が大きい箇所は発熱量が増えます。
2つ目、電線の引張強さを20パーセント以上減少させないこと。
接続部が弱くなって引っぱりで切れてしまっては困るからね。
20パーセント…えっと、もとの強さの8割は残しなさい、ってことですかぁ?
そういうことよ、ましろさん。
よく理解できているわ。
3つ目、接続部分には接続管などの器具を使うか、ろう付けをすること。
ねじって終わり、は認められないの。
やっぱりダメなんだ。
ねじるだけじゃ、そのうちゆるんできそうだもんね。
4つ目、絶縁電線どうしの接続部分は、もとの絶縁電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力があるもので被覆すること。
裸の心線が残っていてはいけないわ。
補足すると、より線を接続するときは素線数を減らしてはいけません。
細い素線を何本か捨てて差し込みやすくする、といった手抜きは断面積が減るので禁止です。
えへへ、電線の接続って、地味だけど一番こわい作業なんですねぇ。
そのとおり。
屋内配線の火災原因の多くは接続不良なの。
だからこそ法令がここまで細かく定めているのよ。
確認クイズ
低圧屋内配線において、電線を接続する場合の記述として、誤っているものはどれか。
- 電線の電気抵抗が増加しないように接続する
- 電線の引張強さを30パーセント程度減少させてもよい
- 接続部分には接続管その他の器具を使用するか、ろう付けする
- 絶縁電線相互の接続部分は、絶縁電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のあるもので被覆する
こたえを見る
正解: 2. 電線の引張強さを30パーセント程度減少させてもよい
引張強さは20パーセント以上減少させてはいけません。したがって2が誤りです。30パーセント減少させると、もとの強さの7割しか残らず基準を満たしません。1・3・4はいずれも電気設備技術基準の解釈が定める接続の原則そのもので、正しい記述です。