接地工事は感電と火災を防ぐ最後の砦です。A種・B種・C種・D種の4種類があり、二種の試験ではC種とD種が中心。300Vを境に使い分けること、そして接地抵抗値と省略条件が繰り返し問われます。
先生、洗濯機のところに緑色の線があって、壁のネジに留めてあるんだよね。
あれって何?
それが接地線、いわゆるアース線ね。
機器の金属部分と大地をつないでおく工事を接地工事というの。
万一の漏電で外箱に電気が来ても、人ではなく大地へ電気を逃がすためよ。
ふぇぇ〜、そんな大事なお仕事をしてたんですね。
ただの飾りかと思ってました…
接地工事にはA種・B種・C種・D種の4種類がありますよね。
どう使い分けるんですか。
A種は高圧・特別高圧の機器用で、接地抵抗は10Ω以下。
B種は変圧器の高圧側と低圧側が混触したときに備えるもので、抵抗値は条件によって計算するわ。
そして私たちが主に扱う低圧はC種とD種。
使用電圧300Vを境に分かれるの。
300V以下ならD種、300Vを超える低圧ならC種よ。
ちょっと待って、家庭の100Vと200Vはどっちも300V以下だから…全部D種?
そのとおり。
だから実際の住宅工事で出てくるのはほぼD種ね。
接地抵抗はD種が100Ω以下、C種が10Ω以下。
Cのほうが厳しいわ。
電圧が高いぶん危険も大きいので、より低い抵抗で確実に電気を逃がす必要があるということですね。
よく気づいたわね。
そしてもうひとつ大事な特例。
低圧電路に地絡が生じたとき0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設する場合は、C種もD種も500Ω以下でよいことになっているの。
むむむ…10Ωが500Ω、100Ωが500Ω…どちらも500Ωにゆるくなるんですかぁ?
ええ、どちらも500Ω以下。
すばやく遮断できるなら、抵抗が多少高くても危険な時間が短いから。
この500Ωと0.5秒はセットで頻出よ。
接地線の太さも確認しておきたいです。
C種・D種は直径1.6mm以上。
ちなみにA種は2.6mm以上、B種は4mm以上ね。
低圧用のほうが細くてよいわ。
省略できる場合もあるって聞いたけど?
D種は条件つきで省略できるの。
対地電圧150V以下の機器を乾燥した場所に施設する場合、二重絶縁構造の機器の場合、そして水気のある場所以外で定格感度電流15mA以下・動作時間0.1秒以下の漏電遮断器を施設する場合などね。
その漏電遮断器自体にも施設義務がありますよね。
金属製の外箱を持ち、使用電圧60Vを超える低圧の機器で、人が触れるおそれのある場所に施設するものには漏電遮断器が必要、と。
接地で逃がして、漏電遮断器で切る…二重に守ってくれてるんですねぇ。
よっしゃ、300Vで線引き、D種は100Ω、0.5秒で500Ω。
この3つを叩き込む!
確認クイズ
使用電圧200Vの三相誘導電動機の金属製外箱に施す接地工事の種類と、その接地抵抗値の上限の組合せとして正しいものはどれか。ただし、地絡を生じた際に自動的に電路を遮断する装置は施設していないものとする。
- A種接地工事・10Ω以下
- C種接地工事・10Ω以下
- D種接地工事・100Ω以下
- B種接地工事・10Ω以下
こたえを見る
正解: 3. D種接地工事・100Ω以下
使用電圧200Vは300V以下の低圧なのでD種接地工事となり、接地抵抗値は100Ω以下です。選択肢2のC種は300Vを超える低圧用機器に適用します。なお、地絡時に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設する場合は、D種でも500Ω以下でよいという特例があります。