検査で使う計器は、それぞれ役割がはっきり分かれています。「何を測る計器か」「使う前に何をするか」をセットで覚えると、試験でも現場でも迷いません。
先生、検査で使う道具、多すぎませんか?
名前が似てて混乱するんだけど。
一つずつ役割で分けていきましょう。
まず絶縁抵抗計。
絶縁の良し悪しを測る計器で、使う前に必ず電路の電源を切って、開閉器を開くこと。
補足すると、絶縁抵抗計は自ら直流電圧を発生させます。
測定前に、計器の指針が正しく動くかを確認する点検も行います。
接地抵抗計は、この前やった補助接地極を使うやつですねぇ。
そう。
接地抵抗計は交流を用いて接地抵抗を測る計器ね。
絶縁抵抗計は直流、接地抵抗計は交流。
ここは対にして覚えて。
回路計はテスタのことでしょ?
あれって何でも測れるイメージあるけど。
回路計は直流電圧、交流電圧、抵抗などを測れます。
ただし抵抗レンジは電源を切ってから。
アナログ式なら、測定前にゼロオーム調整を行います。
ふぇぇ〜、道具ごとに準備があるんですね…。
検電器は、電気が来てるかどうかを調べるものでしたっけ?
ええ。検電器は電路が充電されているかどうかを調べる計器。
作業前の停電確認に欠かせないわ。
ネオン式や音響発光式があるの。
検電器と検相器って、字が似すぎ!
検相器は三相回路の相順、つまり相回転の順序を調べる計器です。
電動機の回転方向を確認するときに使います。
名前は似ていますが用途はまったく違いますね。
そしてクランプメータ。
電線を挟むだけで負荷電流を測れるから、回路を切らずに済むのが利点よ。
漏れ電流用のものもあるわね。
照度計は…お部屋の明るさですかぁ?
そのとおり。
照度計は照度、単位はルクスを測る計器。
作業面がじゅうぶん明るいかを確かめるときに使うわ。
うぅ…全部覚えられるかな。
とりあえず「絶縁抵抗計を使う前は電源を切る」だけは絶対忘れないようにする。
それが最優先です。
感電の危険があるうえ、計器も測定値も台無しになりますから。
確認クイズ
測定器とその用途の組合せとして、誤っているものはどれか。
- 検相器 - 三相回路の相順の確認
- 絶縁抵抗計 - 電路の絶縁抵抗の測定
- 照度計 - 電路の充電の有無の確認
- クランプメータ - 負荷電流の測定
こたえを見る
正解: 3. 照度計 - 電路の充電の有無の確認
照度計は照度 (ルクス) を測る計器であり、電路の充電の有無を確認する計器ではありません。充電の有無を確認するのは検電器です。したがって3が誤りです。1の検相器は三相回路の相順 (相回転) の確認、2の絶縁抵抗計は絶縁抵抗の測定 (使用前に必ず電源を切る)、4のクランプメータは電線を挟んで負荷電流を測る計器で、いずれも正しい組合せです。