電流計や電圧計の中身は「動作原理」で分類されます。直流専用か交流専用か両用か。この一点を軸に整理すれば、記号問題も怖くありません。
電流計って、みんな同じに見えます。
中身も同じなんですか?
ふふ、そこがおもしろいところ。指示計器は動作原理によって何種類もあって、直流専用のもの、交流専用のもの、両方使えるものがあるのよ。
つまり、計器を選ぶときは測る対象が直流か交流かを確認しないといけない…という理解で合っていますか?
そのとおり。
間違えると正しく測れないどころか、計器を壊すこともあるの。
まず基本の3つから。
可動コイル形は直流専用。
永久磁石の磁界の中にコイルを置いて、流れる電流で振れる仕組みね。
平均値を指示するわ。
うぅ…なんで直流専用なの? 交流じゃダメなの?
交流を流すと電流の向きが入れ替わるたびに、針が右へ左へ振られようとするの。
結果として針は真ん中で震えるだけ。
だから測れないのよ。
あー! 行ったり来たりで、結局ゼロなのか。
それは納得。
次が可動鉄片形。
こちらは交流用で、一般的な交流の電流計・電圧計に最も広く使われているわ。
実効値を指示するの。
交流の主役、なんですね。
そして整流形。
交流を整流器で直流に変えてから、可動コイル形で測る方式です。
可動コイル形の弱点を整流器で補う、という組合せですね。
さらに2つ。誘導形は交流専用で、代表格は交流電力量計。
家の外にある、あの円盤が回るタイプの積算計ね。
あー、あのクルクル回ってるやつ! 見たことある。
最後が電流力計形。
これは交流・直流の両方で使えて、電力計に用いられるの。
両用というのが最大の特徴よ。
ふぇぇ〜、5種類も…。
整理しないと混ざります。
「直流なら可動コイル形」「交流なら可動鉄片形」「両用の電力計なら電流力計形」「交流電力量計なら誘導形」。
この4本柱で覚えるとよいですね。
そして計器の目盛板には記号が書かれているの。
直流用は横線、交流用は波線、交直両用は両方を組み合わせた記号よ。
計器の置き方も記号で示されていて、水平に置くもの、鉛直に立てるものが区別されているわ。
測定器そのものも整理しましょう。回路計、いわゆるテスタは電圧・電流・抵抗を測れて、導通試験もできます。
検相器は三相電源の相順、つまりR・S・Tの順序を確認するもの。
電動機の回転方向を確かめるのに使うわ。
前に習った「2線入れ替え」と関係が深いわね。
あっ、モーターの逆回転のやつ! つながった。
検電器は充電の有無を調べる道具で、作業前の安全確認に必須です。クランプメータは電線を挟むだけで電流が測れるので、回路を切らずに測定できるのが強み。
漏れ電流の測定にも使いますね。
そして照度計。
照度[lx]を測る計器で、作業面の明るさが基準を満たしているかを確認するときに使うのよ。
確認クイズ
交流・直流の両方に使用でき、電力計に用いられる指示計器の種類はどれか。
- 可動コイル形
- 可動鉄片形
- 誘導形
- 電流力計形
こたえを見る
正解: 4. 電流力計形
電流力計形は交流・直流のいずれにも使用でき、電力計として広く用いられます。可動コイル形は直流専用、可動鉄片形は交流用の一般的な電流計・電圧計、誘導形は交流専用で交流電力量計に用いられます。「両用といえば電流力計形」と覚えましょう。
確認クイズ
回路を切り離すことなく、電線を挟むだけで負荷電流を測定できる測定器はどれか。
- 検相器
- クランプメータ
- 検電器
- 照度計
こたえを見る
正解: 2. クランプメータ
クランプメータ(クランプ形電流計)は、電線を挟むだけで電流を測定できるため、回路を切り離す必要がありません。漏れ電流の測定にも使われます。検相器は三相の相順の確認、検電器は充電の有無の確認、照度計は照度[lx]の測定に用いる測定器です。