同じ管の中に複数の電線を収めると、互いの熱がこもって許容電流は小さくなります。そこで掛けるのが電流減少係数。3本以下=0.70、4本=0.63、5〜6本=0.56という数字と、7捨8入の端数処理を押さえましょう。
先生、前回「管にまとめると許容電流が下がる」って言ってたけど、どのくらい下がるの?
本数に応じた電流減少係数という数字を掛けるのよ。
同一の管に収める電線が3本以下なら0.70、4本なら0.63、5本または6本なら0.56。
うぅ〜ん…3本以下でも、もう0.7に減っちゃうんですね。
7割…けっこう厳しい…
電線どうしが密着して、発生した熱が管の中に閉じ込められますからね。
放熱できないぶん、流せる電流を抑える必要があるということです。
そう。
だから電線が増えるほど係数は小さくなる。
0.70、0.63、0.56。
この3つは必ず覚えて。
ちょっと待って、掛け算するとハンパな小数が出るよね? 18.9とか。
どうすればいいの?
いい質問。
ここには独特のルールがあって、7捨8入というの。
小数点以下1位の数字が7以下なら切り捨て、8以上なら切り上げよ。
ふぇぇ〜、四捨五入じゃないんですかぁ?
安全側に倒すための決まりですね。
0.5でも切り上げず、切り捨てる。
8か9のときだけ切り上げます。
では定番の計算をやってみましょう。
直径1.6mmの絶縁電線を、金属管に3本収めて使うとき。
1.6mmだから27A。
3本以下だから係数0.70。
27 × 0.70 = 18.9。
小数点以下1位は9だから…切り上げ! 19A!
正解よ。
この19Aは屋内配線で本当によく出てくる値。
ほとんど常識として覚えてしまってもいいくらいね。
では2.0mmを3本の場合。
35 × 0.70 = 24.5。
小数点以下1位が5なので切り捨てて24Aですね。
24.5だと、四捨五入なら25Aになっちゃうところですねぇ。
7捨8入…忘れそう…
ふふ、そこが出題者の狙い目なのよ。
25Aという選択肢はきっちり用意されているわ。
4本の場合も確認しておきます。
2.0mm・4本なら 35 × 0.63 = 22.05。
切り捨てて22Aです。
よし、掛けて、7捨8入。
手順は単純だ。
ここは落とさないぞ。
確認クイズ
直径1.6mmの600Vビニル絶縁電線を、金属管に3本収めて使用する場合の許容電流はいくらか。ただし周囲温度は30度以下、電流減少係数は0.70とする。
- 19A
- 27A
- 24A
- 17A
こたえを見る
正解: 1. 19A
1.6mmの単独敷設時の許容電流は27A。これに電流減少係数0.70を掛けて 27 × 0.70 = 18.9A。7捨8入では小数点以下1位が8以上のとき切り上げるので、18.9 → 19Aとなります。選択肢2の27Aは係数を掛け忘れた誤答、選択肢4の17Aは4本のとき (27 × 0.63 = 17.01) の値です。