電気工作物という言葉の定義は、電気工事士法ではなく電気事業法にあります。法令分野の土台となる区分を押さえましょう。
先生、電気工事士法には「一般用電気工作物」「自家用電気工作物」という言葉が出てきますが、これはどこで定義されているんですか?
いい着眼点ね。
定義の出どころは電気事業法よ。
電気工作物の区分を決めているのは、こちらの法律なの。
法律が別の法律を参照してるの? ややこしいな〜。
あらあら、そう身構えないで。
役割分担があるだけよ。
電気事業法が土台を作って、電気工事士法がその上で人の資格を決める——そういう関係ね。
区分を整理しますね。
まず電気工作物は、大きく事業用電気工作物と一般用電気工作物に分かれます。
そして事業用電気工作物のうち、電気事業の用に供するもの以外が自家用電気工作物。
工場やビルの受電設備がここに入ります。
うぅ〜ん…引き算で決まるんですねぇ。
「事業用のうち、電気事業用じゃないもの」…
そう、定義が引き算になっているのがこの法律の特徴。
一般用電気工作物のほうを「低圧受電で小規模なもの」と先に決めて、残りを事業用にしているの。
要は、うちみたいな家は一般用、工場は自家用、電力会社の発電所や送電線は電気事業用ってこと?
そのイメージで正解よ。
ジャスミンさんは大づかみがうまいわね。
つまり、電気事業法の目的は電気工作物の保安を確保することという理解で合っていますか?
ええ。
電気事業の運営を適正にして電気の使用者の利益を守ること、そして電気工作物の工事・維持・運用を規制して公共の安全を確保すること。
この2本柱ね。
安全のための法律…そう聞くと、背筋が伸びます。
試験では区分の名前を入れ替えた選択肢が出るわ。
三つの箱——電気事業用・自家用・一般用——を頭に描いておきましょう。
確認クイズ
電気事業法における電気工作物の区分について、正しい記述はどれか。
- 電気工作物は一般用電気工作物と事業用電気工作物に区分される
- 電気工作物の区分は電気工事士法で定められている
- 工場やビルの高圧受電設備は一般用電気工作物である
- 自家用電気工作物とは、電気事業の用に供する電気工作物のことである
こたえを見る
正解: 1. 電気工作物は一般用電気工作物と事業用電気工作物に区分される
電気工作物は一般用電気工作物と事業用電気工作物に区分され、事業用のうち電気事業の用に供するもの以外が自家用電気工作物です。2は誤りで、区分を定めているのは電気事業法。3の高圧受電設備は自家用電気工作物にあたります。4は電気事業用と自家用を取り違えた記述です。